関太郎店長日記
鯨油を配合した無添加石けん・・・【山口新聞】【読売新聞】に掲載されました
山口県下関市の吉田鉄工所が、クジラの油脂を配合したせっけんを開発した。かつて、せっけんの原料として利用されていた鯨油の保湿性に着目。強い臭気を抑えて、防腐剤などを使っていない無添加せっけんに加えた。
同社などによると、鯨油せっけんは主に明治~昭和の時代に利用されていたが、酸化して強い臭いを発する特性や、植物性せっけんなどの台頭で需要が低迷。近年はほとんど使われず、鯨油も廃棄されていた。
同社は産業用機械の設計・製作などを請け負う。景気低迷で受注が減り、新たな事業を模索していたところ、取引先のクジラ加工業者から「鯨油を活用できないか」と持ちかけられた。
社内で検討し、鯨油でせっけんが作られていたことを知り、2009年から商品開発を開始。県産業技術センターの協力を得て、ネックとなる臭いを抑制する研究を重ねた。11年には「やまぐち産業振興財団」の助成金も受け、昨年、酸化を抑える手法にたどりついた。
完成した製品は「Minke Soap(ミンキーソープ)」。「保湿性が高く、しっとりとした使い心地が特徴」という。今後、泡立ちや洗浄力、香りなどの改良を加え、秋にも市内や県内の観光施設などで販売する計画。吉田治重社長は「クジラの資源を活用して捕鯨の街を盛り上げたい」と話している。
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